NLPとは? ~Level1:生徒との関係を構築するNLP~【第2章】【02節】
NLPは、Neuro-Linguistic Programmingの頭文字をとったもので、
日本語では「神経言語プログラミング」と訳されます。
心理学と言語学をもとに体系化された、人間のコミュニケーションに関する学問で、
近年、教育、ビジネス、家庭など幅広い範囲にわたって活用されるようになって
います。
Neuro(神経)とは、私たちが五感を通して得た情報から感じること、考えることを
意味します。一方Linguistic(言語)とは、逆に私たちが表現する情報のことで、
会話における「言語」はもちろん、「表情」「態度」「声のトーン」などといった
「非言語」の情報も含まれます。
このNeuroとLinguisticは密接に関連しています。
下の図に示すように、2人の人が一緒にいるとき、
AさんはBさんから得た情報に対し何かを感じ(Neuro)、
それに呼応するようにBさんに対して何かを表現します(Linguistic)。
同じくBさんも、Aさんが表現した情報に対し何かを感じ(Neuro)、
それに反応してAさんに何かを表現します(Linguistic)。
こうして両者の間で、
情報を受け取る→何かを感じる→情報を発信する→情報を受け取る→・・・
というサイクルが続いていくのです。
この過程で、お互いが”いい感覚”を感じながらサイクルが回るとき、
「良好なコミュニケーション」となるわけです。
では、相手との「良好なコミュニケーション」を作り出すには
どうすればいいのでしょうか。
コミュニケーションは相手あってのことであり、自分だけの問題ではありません。
しかし、相手の感じ方、考え方、振舞い方を変えることは、
簡単なことではありません。
特に、子供が相手ではなおさらです。
そこで、まずは自分の感じ方や考え方、あるいは言動や態度といった
情報の発信の仕方を変えることが、良好なコミュニケーションを作り出す
起点となり、維持する推進力になる必要があります。
しかし、自分がどう感じてどう考えるか、それに対してどう反応し振舞うか、
といったことは、普段はほとんど意識せずに行われています。
いわば、自らに「プログラム」されているようなものです。
そうした、普段は無意識に動いている「プログラム」を、相手との良好なサイクルを
誘導・維持できる動きになるよう書き換え(Programming)、望ましい状態を
作り出すことこそが、「NLP」なのです。
こうしてNLPによって相手との良好な関係の構築に努めることで、
徐々にお互いが心を開き、相手との「親近感」を感じるようになります。
さらに、親近感をベースに、次は「信頼関係」が生まれてきます。
この「信頼関係」のことを、NLPでは「ラポール」と呼んでいます。
様々なNLP技法によって、相手との間に、ラポールという名の、
いわば「心の架け橋」を作るのです。
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