「記憶」ではなく「印象」に残す授業

元塾講師の綴る、実践に基づいた教育論。日本の教育を、より良くするために。

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目次

最初の記事

鋭利な刃物の扱い方 ~Level1:生徒との関係を構築するNLP~【第2章】【コラム①】

前節

人間は自分の考えを否定されたくない【第2章】【08節】 

では、いくら正しいことであっても、それを相手に露骨に伝えただけでは、

相手はすんなり受け入れてくれないことを説明しました。

 

私は、「真実」は鋭利な刃物と同じであると考えています。

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いきなり相手に刃物を差し出したところで、相手は防御の態勢に入ってしまいます。

 

正しいことを伝えるときも同様で、

伝えようとしていることが正しいこと、真実だとしても、

相手は防御の体制に入り、すんなりそれを受け入れられないのです。

 

なぜなら、相手の言う「正しいこと」を聞き入れ、同意することは、

自分の間違いを認めることにもなるからです。

 

ですから、相手の自尊心を傷つけることなく、正しいことをすんなり受け入れて

もられるよう、細心の注意を払う必要があります。

 

相手が「刃物」を受け入れるための準備として、まずはこちらが相手を受け入れ、

心を開かせ、相手リーディングしながら、徐々に刃物をちらつかせていく、

可能であれば、こちらから刃物を差し出すのではなく、

相手に自ら刃物を発見してもらい、自分の物にしてもらう、

 

そういった気遣いが必要なのです。

 

特に先生という、生徒に対して正しいことを伝えることを仕事としている人で

あれば、授業はこうした機会の連続です。

 

面倒くさいと感じられるかもしれませんが、

これはぜひ、「刃物」を扱う人の「マナー」として、

身に着けていただければと思います。

 

次の記事

NLPの授業への応用~先生は全てを受け入れろ~【第2章】【09節】 - 「記憶」ではなく「印象」に残す授業

 

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